2008年5月10日付毎日新聞によると、山形大付属病院は、骨に転移したがんの痛みを、副作用のほとんどない放射性物質を含んだ薬で和らげる療法を、2008年5月から始めたといいます。
薬は2〜3ミリの短い距離しか放射しないストロンチウム89という放射性物質を含んでおり、注射で投与。
がんの転移した骨は健康な骨と違って代謝が異常に高く、ストロンチウムを吸収。
骨内から出る弱い放射線が、がん転移部に当たり、痛みを弱めるのだそうです。
がんが手術で除去できないほど広く全身の骨に転移した場合、激痛を和らげるには、これまでモルヒネなどの鎮痛剤に頼るしかありませんでしたが、モルヒネは吐き気や便秘などの副作用が強く、日常生活に影響を及ぼすことが多いのが欠点とされていました。
モルヒネが1日で効果が切れるのに対し、新療法は1回の注射で数か月持続。
治療費は3割負担で1回約15万円かかるようですが、長期的な負担額はモルヒネ投与とほぼ同じとのこと。
全身骨転移は乳がん、前立腺がん、肺がん患者に多く、山形県内だけで年間数百人の需要があると山形大付属病院では推計。
外来も可能で、治療の可否は専門医が判断するとのことです。